聖花学園~花よ咲き誇れ~2
 耳を舐められて、思わず甲高い声が出た。


「フラワーは美しいが、所詮高校生のガキだと思っていた。だがお前はイイ女になりそうだしな……。今のうちに手篭めにしておくのも悪くない」

「っ!?」

 サァッと、血の気が引いていくのが分かった。


 手篭め……。

 要は無理矢理犯すってこと……。

 レイプするってことだ。


「この写メはお前を脅す材料。……こんな画像、バラされたくはないよな?」

 そう言いながら呉羽先生はもう一度その写メをわたしに見せた。


 バラされたくはない。
 当たり前だ。

 でも、犯されたくもないに決まってる。


 その写メさえなければ!


 思うのと同時にわたしは動いた。


 呉羽先生の左手にある携帯を掴もうと素早く手を伸ばす。



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