聖花学園~花よ咲き誇れ~2

悔し涙



 保健室を後にしたわたしはひとり廊下をとぼとぼと歩いていた。


 時間を考えると、確かに呉羽先生が言ったように競技も終わる頃みたいだ。

 実際遠くから生徒達が体育館へ移動する足音や話し声が聞こえる。



 ……わたしも行かなきゃ……。



 沈んだ気持ちのまま義務的に思う。

 こんな状態で生徒達の前に出れるのか自分でも分からなくて、足が鉛のように重くなった。





 これからの学園生活を考えると不安で堪らない。


 呉羽先生はあの写メを持ったままだ。

 これからも脅され続けるのは目に見えてる。


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