聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「その代わりに来る保健医がね、呉羽 直人(クレハ ナオト)と言うんだけど……私のいとこなんだ。それでそのいとこが君達の寮に入ることになってる」
「それはまた……何故?」
「さあ? 本人の希望だそうだ。君たちの事は知っているから男だとバレても大丈夫だ。……でも悪いね、祖父である理事長が一番可愛がってる孫だから少々……いや、めちゃくちゃわがままな奴になったんだ」
学園長は途中で明らかに私怨(しえん)と思える言い方をした。
実際その表情は引きつった怒りの笑みだった。
「まあそれはともかく……。近くに自分のマンションもあるから毎日寮に泊まる訳じゃないだろうけど、彼が泊まるときは気をつけてくれ」
「は? “よろしく”じゃなくて“気をつけろ”なのかよ?」
即座に聞き返したのは優姫先輩だ。
わたしもそれは気になった。
何に気をつけろというのか……。
「それはまた……何故?」
「さあ? 本人の希望だそうだ。君たちの事は知っているから男だとバレても大丈夫だ。……でも悪いね、祖父である理事長が一番可愛がってる孫だから少々……いや、めちゃくちゃわがままな奴になったんだ」
学園長は途中で明らかに私怨(しえん)と思える言い方をした。
実際その表情は引きつった怒りの笑みだった。
「まあそれはともかく……。近くに自分のマンションもあるから毎日寮に泊まる訳じゃないだろうけど、彼が泊まるときは気をつけてくれ」
「は? “よろしく”じゃなくて“気をつけろ”なのかよ?」
即座に聞き返したのは優姫先輩だ。
わたしもそれは気になった。
何に気をつけろというのか……。