聖花学園~花よ咲き誇れ~2

 
『俺はじっくりといたぶるほうが好みなんだ。すぐにやってしまっては面白くないからな』


 呉羽先生の言葉を思い出し、ゾクリと肌が粟立つ。


『分かっていると思うが、例の画像をバラされたくなければ今のことを誰にも言うんじゃないぞ?』


 誰かに助けを求めることは出来ない。

 相談することすら出来ない……。

 一人で何とかするしかない。


 一人で……。


 一人で何をしても、あんな人に勝てる気がしない。

 さっきの呉羽先生の楽しそうな表情を思い出すだけでも怖くて体が震えるのに……。



 わたしは足を止め、自分の体を抱きしめた。

 寒いわけでもないのに震える体を抑えるかのように。




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