聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「小都子!」
うつむきながら保健室に向かう途中、聞き慣れた声に呼び止められ顔を上げた。
「流依っ」
放送を聞いて駆けつけてくれたみたい。
真っ先に来てくれて、嬉しかった……。
「小都子さん」
流依がわたしの近くに寄ってくると、別の方向からも声が聞こえた。
この声は寿先輩だ。
寿先輩も心配して来てくれたのか、その表情にはいつもの優しさ以外に厳しさもある。
「寿……先輩」
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