向日葵が笑う
第一章:絶望の光 1横倉ナミ
明治大学の諸君。集まってもらってありがとう。


私の名前はじんや。


手始めにこれから少し話をしてあげよう。


私が生まれた時代は、世界核戦争が終わった10年後だ。


10年前の世界核戦争が終わるまで、発射された核兵器は102発。


世界は放射能に包まれ、地上は終わりを告げた。


日本政府がずっと作り続けてた地下都市は四国ほどの大きさで、入れたのは2500万人のみ。


私の母は運よく入れたのだ。


そして私は生まれた。


地下都市は世界中にあり、ほとんどが繋がってないという。


地下都市はとても広く、森もあれば街もある。


住むには申し分ない。


もちろん発電所もあるし、電気も通っている。


生まれた頃からあるこの街、この世界の現状を普通だと思ってた。
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