愛と青春と追憶の みどる。
そんな、ある日、

通学を共にする友人が

あまりにも壮絶なるまでに、

不機嫌でした。


今にも

ぼこぼこにされるんじゃないかというまでに、

壮絶なるまでに

緊迫している、情勢でした。


信号待ちでも、曲がり角でも、

直線路でも、田んぼ道でも、


結局、30分間、

一言も会話をしてくれませんでした。


原因は、校内テストの結果でした。

毎回10番以内の友人は、27番でした。


一方、

いつも何の勉強もせず、

順位はいつも決まって60番の私は、

このとき、ただ一度だけ、

たまたま、原因不明の、

36番でした。



命懸けで勉強に取り組む友人が

27番。


一方、頭の中が、

ヒットスタジオデラックスの私が

36番。

ニアミスでした。追突寸前でした。



学年10番以内が最低目標にして、

最低でも金、最高でも金、

そんな、友人は、

自らのふがいなさで

悔しさがいっぱいなのでした。
< 4 / 54 >

この作品をシェア

pagetop