モラルハラスメントー 愛が生んだ悲劇
条件とは、一体なんのことだろうか・・・。
裕子は急に不安になったが、できる限りは彼の言う希望に添えばいい。
どうしても無理なことなら嫌だとハッキリ言えばいいだろう。
大丈夫。 今からきちんとお互いの主張を話し合ったりするのも大切なことなんだ。
一生夫婦でいることになるんだから、甘い考えではいけないんだから。
裕子はホテルの部屋で、倉澤がシャワーを浴び終えるのを待ちながら、自分に言い聞かせるようにしていた。