Go against story
そう言ってノゥンに殴りかかりそうなジャックをボスが止める。

「止めとけ、ジャック。コイツには関係ないだろう。」

ジャックを引き離すと、ボスは

「お前、トランスか?」
と尋ねノゥンを見つめる。

「トランス?…何ですかそれは?」

初めて聞く言葉にただおどおどとしてしまうノゥン。

するとノアールが、

「コイツ、トランスに近い。 でも、 人間にも近い。 ノア わからないの 初めて。」

と、申し訳なさそうに言う。

「わからない…か。フッ…面白いな。子供、それもトランスなら高く売れるハズだ。明日にはベクトールに着く、今からアジトで裏マーケットの支度をするぞ。」

ボスは微笑をした後仲間達に指示していく。

「トランスって一体なんなんでしょうか?」

ノゥンは一番話しやすそうなバックスに聞いた。
「俺もよく知らねぇが、ノアールがトランスの一種らしい。」

バックスはドラゴンの背中から落ちそうになった酒を慌てて広いながら答えた。

(あのヒトがトランス?ヒト…というより魔物に近い感じがする…。
…私が彼と一緒?)

ノゥンがワケのわからないまま、盗賊達一行は大きな滝が流れている川へでた。

「さぁ、ガキんちょ!少し濡れるぜ!」

バックスはそう言うと同時にノゥンの頭を無理やり低くさせた。

「ザバーーーン!」

ゲイルは翼を少し縮めたかと思うと滝の中へ突っ込んで行った。

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