星の海
「未柑!!」
未柑が手を振りながら
こっちに向かって走ってくる。
「よかったな。
愛しの未柑だぞ?ハハッ」
「よかったぁ〜」
「ハァハァ…あ!悠真
兄ちゃんじゃん!
…何やってんの??」
未柑が来たのはちょうど
あたしが悠真におんぶ
してもらった直後だった。
「いや…いろいろ
あってね。アハハ」
悠真の背中の上で
ちょっと顔を赤くする。
「え?何?何があったの??」
「あ、未柑。果林
足ひねったんだよ。
どうすればいい??」
「え!?大丈夫?お姉ちゃん。
あ!もしかしてさっきの地震!?
あれビックリしたよね〜」
「まぁな〜」
あたしのことを無視
してほのぼのとした
会話をしている。
「あの〜」
「お〜い、未柑!
果林はいたのか〜?」