星の海
虫の声が聞こえる森の中を
あたし達は肩を並べて
おばあちゃん家に
向かって、歩いていた。
「あのおじいさん
話長かったでしょ?
村1番の話好きだからさ」
「うん、まぁ未柑が
すぐ来たから大丈夫」
「都会はどう??」
「まぁいい所だよ」
「へぇ〜。いいなぁ。
お店が沢山あるんでしょ?」
「まぁね。こっちも
楽しそうじゃん」
「まぁね」
未柑は何か思い出した
のかフフッと笑った。
その笑顔は心底
幸せそうだった。
うらやましいなぁ。
いい所とか嘘。