獣闘記
敏彦は負けなかった。


「負ける、ことは、死ぬ、ことだ。」


立てなくなった相手に、そう言い残して去っていく。


龍太にとって父の存在は絶対であった。
どんな相手であろうと負ける気はしなかった。


敏彦が来ることを察知し、2mを超える黒人を雇っている道場もあった。


しかし、結果は変わらなかった。

敏彦は自分の存在を確認するかのように、闘い続けた。




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