☆ピュア姫と腹黒王子★



「こんばんは、早乙女桜です」





会場の様子をみると、どよめき?っていうのかな、いきなりざわざわし始めた。





え、何?


そんなにもあたし不細工なわけ?



そんなにもるーちゃんに似合わないわけ?




あ、もう泣きそう。



だけど早乙女財閥の令嬢として、チェリブロの社長として、公共の場で涙を流すことなんて許されない。




がんばるのよ、桜!




「………ありがとうございました」




自分でも中々完璧かもと思うような笑顔を見せて、舞台袖に引っ込んだ





涙よ待って。



あと10秒だけ。



るーちゃんには見られたくないの。



10秒。10秒でいいから。


できれば1分がいいけど。笑



「っ」




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