sakura-君と出逢えて-
third days
拒絶
昨日の雨がうそのようによく晴れた今日。
学校の門をくぐると、昨日の雨でほとんどの桜が散り落ち、咲いてるのはごくわずかだった。
今日、大きな風が吹いたら全部散ってしまいそう。
「元気ない?」
「うわっ、びっくりした……」
急にゆずが目の前に現れて思わず顔をひいた。
「さっきからいたのに、気づいてないのは春ちゃんでしょ?」
「え? あ、ごめん……桜が……少なくなったなと思って……」
「……そう、だね……」
寂しそうに桜を見つめるゆずの横顔。