ファンタジー短編集
それを冷静に観察していた高田君。篠原君のSOSサインを見て作戦を考える事にした様だ。
「(ふむ・・・このままだと分が悪い、なんとしてでもこの面倒臭い役割を川田に押し付けなければ。そうだ、奴をやる気にさせれば良い・・・)・・・川田、」
「んだよー、今俺忙しいんだけど・・・」
高田君は川田の耳元で悪魔の言葉を囁いた。
「・・・君島さん、副委員長やりたいと仰ってましたよ」
「俺やります!」
即座に心変わり。高田君は篠原君にウィンクをしていたのは見ていない。
しかし君島さんはやりたいとは言っていない。川田が気付いたら相当怒るだろう。まあどうでも良いけど。
すると奇跡が起きた。
「私、副委員長やります・・・」
「お、君島か?」
そう、君島さんが立候補したのだ!