藤の君へ
◆心ひろがる
ニコニコしている藤の後ろからただならぬ気配が滲み出した。
「藤」
一声聞いただけで彼女の肩は三尺ほど飛び上がった。
「はい…」
「あなたのお仕事は?」
「義平様を荻様の元へご案内する事です!」
「荻様がそう申し付けなされて半刻がたちましたよ」
「藤」
一声聞いただけで彼女の肩は三尺ほど飛び上がった。
「はい…」
「あなたのお仕事は?」
「義平様を荻様の元へご案内する事です!」
「荻様がそう申し付けなされて半刻がたちましたよ」