硝子の靴 ~夜帝の紅い薔薇~少女A~
父親は、
再び黙り
沈黙が流れる ―――
――――――…
「日和は、
隼人くんのことを
どう思っている?」
父親の声色が、
更に真剣になったのを感じた。
「はい。…
すみません。
好きに なれません」
「なるほど。
そうか。
そうだったか」
父親は、
日和の言葉を噛み締める様に頷き、
そして、
期待の薄い日和の心情を驚かせた。
「よし。わかった。
白紙にしよう」