硝子の靴 ~夜帝の紅い薔薇~少女A~
actress
エレベーターは、速やかに上がり、最上階の10階に着いた。
静かに扉が開く。
【うわぁ!…】
私は、目の前に現れた光景に、言葉を失った。
真正面は硝子張りで、太陽の光が差し込み、水色の空が見える。
天井の真ん中には大きなシャンデリアがあり、広い室内には、ゴールドの装飾が広がっていた。
「日和ちゃん」
先にエレベーターを降りた彼は、見とれている私に、そっと声をかけた。
そして、私に右手を差し出した。
私は、そんな経験がないのでどうしたら良いのかわからず、一瞬考えた。
洋画などで見たことはあった。
【エスコート…っていうんだっけ…】
映画などで見た時には、男の人が格好を形作っている印象があったので、そんな経験のないまだまだ子どもの私には、自分がされたら、慣れなくて、むずがゆいだろうなと思っていた。
けれど、彼は、自然だった。
立ち止まって、右手をそっと私に差し出す。
私は、彼の掌に、そっと自分の手を置いた。
触れた手に、心がうずいた。
初めて触れた、男性の手。
私は、生まれて初めての経験に、心を揺さぶられた。
静かに扉が開く。
【うわぁ!…】
私は、目の前に現れた光景に、言葉を失った。
真正面は硝子張りで、太陽の光が差し込み、水色の空が見える。
天井の真ん中には大きなシャンデリアがあり、広い室内には、ゴールドの装飾が広がっていた。
「日和ちゃん」
先にエレベーターを降りた彼は、見とれている私に、そっと声をかけた。
そして、私に右手を差し出した。
私は、そんな経験がないのでどうしたら良いのかわからず、一瞬考えた。
洋画などで見たことはあった。
【エスコート…っていうんだっけ…】
映画などで見た時には、男の人が格好を形作っている印象があったので、そんな経験のないまだまだ子どもの私には、自分がされたら、慣れなくて、むずがゆいだろうなと思っていた。
けれど、彼は、自然だった。
立ち止まって、右手をそっと私に差し出す。
私は、彼の掌に、そっと自分の手を置いた。
触れた手に、心がうずいた。
初めて触れた、男性の手。
私は、生まれて初めての経験に、心を揺さぶられた。