硝子の靴 ~夜帝の紅い薔薇~少女A~
どれくらいの時間(とき)が流れただろうか…



「あぁ~楽しかったわ、
リュウ」


「え、…

まだ良いでしょう?」

「また来るわ」

「そうですか…」

「もう…

そんなに悲しい顔をしないで。

リュウのそんな顔見たら、
帰れないわ」


そう言って、
儷美子は微笑んだ。


そして、
エントランスへと歩いていく。


七海は、後についた。

『有難うございました』


店のボーイが、
各々に儷美子に頭を下げる。


儷美子は、
ゴージャスに
店を後にした。

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