硝子の靴 ~夜帝の紅い薔薇~少女A~
日和は、
高校最後の夏休みを迎え


ある昼下がり。


日和の携帯電話が鳴る。

七海からのメール


― 今日の花火大会…

花火、一緒に見ない?

良かったら、
午後七時にエントランスに来て
待ってる ―


日和は、okの返事を送った。


「あ、エントランス、
ガラス張りだぁ~
十階だし、眺め良さそう~
…でも、
七海さんのお店に一人で行くの、
初めて…」


日和は、
なんとなく緊張した…




午後七時


日和は、浴衣に着替えて、
七海のビルへ向かう。


七海に初めて見せる、
自分の浴衣姿…


― 七海さん、
何て言ってくれるかなぁ ―


日和は、
心を弾ませて、
夜の銀座に出かけた…

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