硝子の靴 ~夜帝の紅い薔薇~少女A~
――――――…
時間も忘れて見ていると、
長い花火の後 …
夜空は、静かになった …
「終わったね」
「うん…」
龍星に返事をしながら、
日和は、余韻にひたる。
「どうだった?
ここからの花火は」
「すごかった」
「だろ?」
「わざわざ、教えてくれたの?」
「わざわざじゃないよ。
ここは十階だし、間近に見えるだろ?
ここから見える迫力を
日和ちゃんに見せたかったら」
「七海さん…」
日和は、嬉しさに
そっとハニカんだ…