「さよなら」も言わずに。

クールな彼

「バリ眠い…。死にそう……。」

5時間目が丁度終わった今、すごく眠い時間。

机に顔をふせて寝ている生徒。

机の下で、携帯をいじっている生徒。

そんな中で、隣の席の男子と

ぺちゃくちゃお喋りをしている私。


―三月 雷霧[ミヅキ ライム]―

中学2年生。

当て字で作られた名前のおかげで、

私のことを知らない同級生ってあんまり居なかった。

「珍しい名前だね。」とか

そんなの、ずっと言われてきて

最近少し飽きてきた。


「雷霧は、いつも眠いんじゃん。」

「はぁ!?浩介だって一緒じゃんか。」

浩介[コウスケ]とは、私は

特に何も無いんだけど―

何となく気が合うから、仲良くしてる感じ。

「雷霧と一緒にされたくねぇ…。」

少しイラッときたから、浩太の背中をベシッと叩く。

「痛っ!」

って私をにらんでいる浩太の反応が楽しかった。




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