「さよなら」も言わずに。
苦しい。

寂しい。

私…、今すっごく孤独だ。

みんなに痛い目で見られている。

相談に乗ってくれた浩介は、

私の隣には居なかった。

教室の出入り口で

友達とクスクス笑っている愛が、すごく憎く思えた。

…かと言って、

この場から逃げれなかった。

逃げたくなかった。

結局、学校が終わるまで私は独りだった。

誰にも話しかけられずに、

みんなに無視された。

クラスの子だけじゃなくて、学年の子みんなに。

浩介は、私の机から自分の机を離した。

2人の机の間には、20センチくらいの隙間が出き、

それがまた、私を悲しくさせる。

でもね?

2人の心の距離は、20センチだけじゃない。

戻ることが不可能なくらいに、

距離が出来ていた。
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