「さよなら」も言わずに。
家を出て、本屋までの道のり。
私と尚人。自然と手を繋いでいた。
2人の間には、会話が無く、
静かな時間がゆっくりと流れる。
…ふと、そんな時間が止まった。
本屋の近くの交差点についた時、
もしかしたら浩介の家かもしれない…。
そんな不安が出てきたからだ。
本屋の目の前でピタリと止まった。
「ん?」って顔で、私を見つめている尚人。
焦りとか不安とか、そんなんでいっぱいいっぱいな私。
『大丈夫。俺の家だから!
浩介のとこじゃねぇよ』
あ―
私、何も言ってないのにね。
分かってくれた。
ギュッて尚人の手を握ると、
尚人はニコッて笑って歩き出した。
尚人の言った通り、浩介の家とは逆方向の
本屋の裏道を通って行く。
2歩後ろから見る尚人の背中。
なんだかね?
すっごく大きくて温かく見えた。
細い裏道を通って少しすると、
小さなマンションが見えた。
小さいんだけど、すごくオシャレなマンション。
「あそこ?」
そう聞くと、軽く頷いた。
私と尚人。自然と手を繋いでいた。
2人の間には、会話が無く、
静かな時間がゆっくりと流れる。
…ふと、そんな時間が止まった。
本屋の近くの交差点についた時、
もしかしたら浩介の家かもしれない…。
そんな不安が出てきたからだ。
本屋の目の前でピタリと止まった。
「ん?」って顔で、私を見つめている尚人。
焦りとか不安とか、そんなんでいっぱいいっぱいな私。
『大丈夫。俺の家だから!
浩介のとこじゃねぇよ』
あ―
私、何も言ってないのにね。
分かってくれた。
ギュッて尚人の手を握ると、
尚人はニコッて笑って歩き出した。
尚人の言った通り、浩介の家とは逆方向の
本屋の裏道を通って行く。
2歩後ろから見る尚人の背中。
なんだかね?
すっごく大きくて温かく見えた。
細い裏道を通って少しすると、
小さなマンションが見えた。
小さいんだけど、すごくオシャレなマンション。
「あそこ?」
そう聞くと、軽く頷いた。