「さよなら」も言わずに。
浩介は、「じゃぁな!」って返してくれたんだけど

坂木先輩は、私を無視して

また涼しい顔で歩き出した。

小走りで追いかける浩介を横目で見て

家へと帰る。

変な人だな…、坂木先輩って。

無口だし…。

なんて言うんだろ―

すっごくクール。

絡みにくそうな人で、

雰囲気を悪くする人。

こんな感じで

最初の印象は、最悪だった。

坂木先輩。

私にとって、よく分かんない人だった。

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