先生×生徒 ～沢山の壁を乗り越えて～

５月上旬、一途は１か月半になり、順調に育っている。真ちゃんが家を出でいく7時半には起きて一緒に見送る様になった。これはつい１週間位前からで、真ちゃんはルンルンで出勤する。




ある日、真ちゃんがお弁当を忘れて行った。天気が良かったし勤務先の高校は歩いて１０分位の所にあるため、散歩がてら一途と届けに行く事にした。

｢一途、もうちょっとしたらパパにご飯持って行こうね。ちょっと待ってね。｣



家を出ようとした時、家のチャイムが鳴った。インターホンから見るとキレイな女性が立っていた。


｢はい!?｣


｢すいません…｣


なにか困ってそうだったのでドアを開けた。


｢こんにちは、あなたが真悟のお嫁さん!?｣


｢そうですけど…!?何ですか？｣



そう言うとズカズカ家に上がってきた。


｢ちょっと何ですか？｣


｢真悟の元嫁よ。あなたはいい気分よね～私から真悟を取り上げて、その上子どもまで産んで。私は真悟との子どもが出来なかったのに。後から横取りしたあなたはなんで出来たのよ｣