先生×生徒 ~沢山の壁を乗り越えて~
何でここに真悟が居るのか理解できなかった。真悟は見たこともない様な怖い顔と聞いた声もない様な低い声で
「お前と話す事はない。出ていけ」
と言った。出ていかずに粘ろうとした私に電話を向けて、警察に通報すると言った。警察に通報されたら私は赤ちゃんに対する傷害罪は確定だ。
仕方なく部屋を後にした。しばらくドアの前で立ち竦んでいたが、帰る事にした。歩き出した瞬間、
「瑠香ー――!!!!」
と言う真悟の涙声の叫びが聞こえた。それを聞いて、私の入る隙間なんて1㍉も無いんだと言うことに気付かされた。