先生×生徒 ~沢山の壁を乗り越えて~





いろんな事に反応したり、日本語では無いけど、言葉を発している。

『一途』と呼ぶと振り向いたり手を広げて呼んだり手を叩いて呼ぶと、ハイハイで来たりする。



そんなある日。朝から雨が降っている日曜日だった。真ちゃんも部活が休みで家で遊んでいると、座っている真ちゃんの肩を掴んでいた一途が手を離して2m位離れた私の所にゆっくり、笑顔で歩いてきた。



『かぁ~くん、すごいね!!歩けたね!!』


真ちゃんとソックリな顔でニカっと笑った一途はどこか得意気だった。



妙に静かな真ちゃんを見ると涙を流しながら一途を見ていた。


『感動しすぎだよ~』


『一途が歩いた…。でも俺から離れた。親離れ…』


『……』







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