先生×生徒 ~沢山の壁を乗り越えて~
『すいません。ありがとうございます。』
そう言ってしゃがみ、商品を拾おうとした時だった。
『しん…ご……!?』
そう言われて女性の顔を見て、俺はびっくりしたなんてもんじゃなかった。
『い…くみ……!?』
俺はちゃんと顔を見てなかったから全然気がつかなかった。
『久しぶり…だね。』
『あぁ…。元気そうだな』
『ぼちぼちね…。あの時の赤ちゃん!?』
『あぁ…。今1才になったばっか。』
『そっかぁ…。僕、大きくなったね』
そう言ってどこか寂しそうな顔をした郁美。
『…一途行こうか。おいで!?』
そう言って手を伸ばすと一途はいつの間にか笑顔になっていて、俺に抱き着いてきた。
『一途君って言うんだ…。』
『うん。んなら…。ありがとうな』
そう言って立ち去ろうとした時だった。