先生×生徒 ~沢山の壁を乗り越えて~




瑠香…
瑠香が事故!?


『すぐ向かいます!!』

そう言って慌てて電話を切った俺は一途を抱いて家を出た。


歩いて行ける距離のスーパーで瑠香は歩いて行っていて、交差点にはすぐに着いた。

そこは救急車や人だかりが出来ていて、ぐちゃぐちゃになっている乗用車が目に入った。


『あの!!相沢です!!妻は?妻は無事ですか?』


『相沢さんですか?
奥様はよそ見運転をしていた乗用車が歩道に突っ込んできて、巻き込まれまして…。

大事には至ってませんが、意識がありませんので、救急車で一緒に病院へお願いします。』


『はい…』


そう言って案内された救急車には瑠香が横たわってたいて、一途をぎゅっと抱き締めながら病院へ向かった。



なぜあの時止めなかったんだろう…。

俺が行くか、一緒に着いて行かなかったんだろう…。

待合室で検査結果が出るのを待っている時間が永遠に思えて、自分を責める事しか出来なかった。













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