モデルの秘密~ショウタイ~
「でも、私に向けてくれていた目は…軽蔑するようなのじゃなかった。
初めて話した時、ハルちゃんを見て凄く可愛い子だと思った。
純粋な子だと思った。
それから卒業して、東京で再会した時…遥ちゃんって呼ぶのが嫌だと。
仲良しなっているからと言ったよね?
…それは全部、嘘だって言うの?」
「嘘?…嘘じゃないよ!
この子は私を心から見ていると。
姿だけで判断しないと、わかってた。
だから、だから…」
捺羽を心配した。
悩んでいるなら、支えてあげようと。
この同窓会に行くかどうか悩んでいる時も…
捺羽より、私の方が行きたくなかったんだと思う。
あの時捺羽に言った言葉は、全部自分に言い聞かせるように…
捺羽は勇気を出す手伝いをするとともに、私も勇気を貰う。
心で私を見てくれていた捺羽に感謝して…
「あの時…撮影だった時。
私ハルちゃんに違和感を感じたの。
何か、心の奥底に…真っ黒な闇があるような…
そのときは、辞めるからだと思っていたけど。
やっとわかったよ。
自分自身に自信がないんでしょ?
ハルちゃんは、光を探してた。
違う?」