愛の道は生きる道
「そんな、そんな…。わたしも、もうちょっとがんばるよ。今はまだアシスタントだけどね。早く独り立ちして仕事もらえるようにさ」

「俺、愛名さんって、センスあると思うけど、まだアシスタントさんなんだぁ。そっちの世界も大変だね」


そんなことないよ。
絶対、フクちゃんのいる世界が大変だよ。


「また、愛名さんに髪の毛やってもらえるといいんだけどな」

「腕磨いておきます」
「磨いておいてください」

二人して笑う。


「フクちゃんの声聞けてよかった」
「俺も、愛名さんと話せてよかった」


「お互いがんばろうね」
「おっし、がんばろう」


「じゃ、おやすみなさい」
「じゃ」


なんだか、心がほわっとあったかくなった。

フクちゃんにやる気を分けてもらった気がした。

フクちゃんと知り合えてよかった、心からそう思った。





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