愛の道は生きる道
「すみません」

通路側に座っている人に、小さく声をかけ、その人たちの前をなんとか通り、空いている席に座る。


きっとこの人たちも舞台に出ている人の関係者さんなんだろうか?


ふと、そんなことを思いながら、荷物を足元に置き、姿勢を取り直したわたしは、座っている人の方を少しだけ向いた。


「へ?・・・」


今、前を通らせてもらった人。
すなわち、わたしの隣に座っている人。


まさか、


まさか。


アリエナイ。


そんな、


ばかな、


他人の空似でしょ???


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