愛の道は生きる道
ガタッ



隣で、光が立ち上がった。



帰るのかな?



思わず、光を見てしまう。


舞台を照らしている光で、ほのかに光の背中が見えた。

小さいのに広い背中。


だんだんと光の姿が見えなくなる。



ガタッ


わたしは床に置いた荷物を持つと、席を飛び出した。

わたしはいそいで劇場の重い扉を開ける。

目の前には、誰もいない広いフロアを歩くスーツを着たマネージャーさんと光の二人。



タッツタッツ・・・
わたしは無我夢中で二人を追いかけた。


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