愛の道は生きる道
こうゆう人、嫌だなあって思って、視線を落しても、どんどんその青年が近づいてくるような気配を感じる。

うそうそ・・・
やだやだ・・・

ちらっと視線を上げる。

うわー、目の前じゃん。
なに?
こわい。


「おい、なにしてんの」
「へ・・・?」

サングラスをちょっとずらして、わたしを見つめる青年。

もしかして、あなた、フクちゃん・・・だね。
もう、イメージずれすぎっ。

どう考えても、Tシャツに半袖のシャツを羽織って、スニーカーってのが、君のイメージだろうがっ。


「今さ、イメージと違う格好してるって思ったでしょ」
それだけ透心術があるなら、やめればいいのに、その格好。

「行くよ」
「…はい」

約3ヶ月ぶりに会ったフクちゃんに、心で突っ込みを入れ、わたしははぐれないようにフクちゃんの後を付いていく。


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