愛の道は生きる道
「愛名さんみたいな人。このギョーカイ腐る程いるから、大丈夫」


えっ…。

腐る程いる…か。

そうだね。天下の黒川光だもん。

光に恋焦がれている人、腐る程いるよね…。



光には決して届かない、星屑の一つ。

ドームで星空のように光るペンライトの一つなんだ。



「愛名さ…ん。だいじょうぶ?」

「へ?」


急にフクちゃんの顔が近づく。

だいじょうぶって、何が?



ふと気がつくと、だんだんフクちゃんの顔が滲んでいく。


瞳から涙が一筋こぼれ落ちた。


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