愛の道は生きる道
「はい、今池です」
「お疲れ様、可憐です」
「お疲れ様です!」


たとえ電話であっても、元気のよい声で返事。


「愛名、明日、堀田のアシスタント入ってたよね?」
「はい」

「その後、金山のSA入ってくれる?」
「わかりました」

「急に商品が増えて、金山一人じゃ難しいって今、連絡あったの。えっと、スタジオは丸山スタジオで、堀田の仕事あがり次第むかってくれる」

わたしは、メモに『丸山スタジオ』と書いた。

「わかりました」



事務所からの電話を切った後、スタイリストの金山先輩に電話をかける。


「愛ちゃん、ごめんね。助かるわ」

金山先輩は、堀田先輩とは違い、優しい。
だから、スタイリストのアシスタントでも、嫌な気はしない。

「堀ちゃんには私から連絡しておくね。持ち物はアイロンね」
「はい。よろしくお願いします!」


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