愛の道は生きる道
でも、可憐さんに隠し立てはできない。
あの人の瞳に嘘はつけない。


「わたしが、瑞希さんのことを知ったのは、確かにアイドルさんが載っている雑誌です。そこで原瑞希さんの名前を見つけました」

「ヘアメイクの仕事は、特殊な技術が必要だと思っていたけれど、そうではなくて、あんな普通に、それも男性を普通にメイクするのって、逆に技術がいるんじゃないかって思ったんです」


なんか言い訳じみてるけど、間違ってはいない。


光を、あんなに素敵に魅せる瑞希さんの技術は、わたしから見れば、神様みたいなもんなんだ。




「ふうーん」
可憐さんに意外にもあっさり返事をされ、内心ガクっと自分に突っ込んでみる。



「将来的には、そうゆう関係の仕事したいの?」

「へ?そんなあ…無理ですよ…」


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