愛の道は生きる道
「おはようごっざいまーす」
大声と笑顔でスタジオの中へ入っていく。


「テクノアートの今池です。よろしくお願いします」
カメラマンに深々とお辞儀をする。


「よろしくー。新人?見ない顔だね」
「はいっ。はじめまして。よろしくお願いしますっ」



スタジオの片隅にあるヘアメイクルームで、道具をセットしていると、同じ事務所の先輩スタイリストの名城さんがやってきた。


「名城さん。よろしくお願いします」
本音を言うと、カメラマンさんよりも事務所の先輩の方が緊張する。学生時代みたいな感じ。


「愛名ちゃん、ヘアチェンジがんばってね。ここのカメラマンさん、せっかちだから」
「…はい・・・」


いきなりのプレッシャーに、少しビビッているわたし。

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