愛の道は生きる道
「行っていい?」

「?」
「愛名さんち」

「うっ、うちぃ!?」


うーん。
確かに、こんな田舎じゃ、喫茶店もないし。
デビュー間近とはいえ、フクちゃんは芸能人だし。


「どっち?右?左?」

あっ、もう、フクちゃん歩きだしてるし。


「右っ」


慌てて叫びながら、フクちゃんと隣に走る。

駅からわたしのアパートまでは、5分もかからない。

デビューのお祝いするんなら、ケーキくらい買ってこればよかったな。


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