愛の道は生きる道
「あのさ、なんか飲み物とか出してくれないわけ」

「あっ、ごめんなさい」


自分からフクちゃんに話しかけておいて、わたしはフクちゃんの話しに夢中になってしまっていた。


急いで、フクちゃんに紅茶を入れ、二人分のカップをテーブルに運ぶ。


「俺さ、来月で、事務所辞めるの」

そう言ってフクちゃんは、紅茶に口をつけた。


事務所、辞める―――

それって、
サンライズじゃなくなっちゃうってこと?

芸能人じゃなくなっちゃうってこと?

光の後輩じゃなくなっちゃうってこと?


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