愛の道は生きる道
「キャー!!!!」

光の登場とともに、会場に黄色い歓声が響き渡る。


わたしは、双眼鏡を片手に、光のファッションチェックを始めた。


意外にも、今日は黒いTシャツに、黒いジーパンというカジュアルな服装で、この前のテレビ放送で見た時よりも、髪が短くなって、明るいカラーリングがされている。


どの道、格好いいんだけどね。


Tシャツについているスワロっぽいマークが、ライトを浴びるたびにキラキラと輝いている。


まるで、光の人生そのもの。


わたしは一秒たりとも光の姿を残さず、目に焼き付けようと瞳をしっかり開いていた。


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