愛の道は生きる道
すでに、光のファンらしき人もたくさん集まっている。


わたしは、もう、その人たちとは違うんだ。

光と同じ側に立つ人間なんだから。


自分に何度も言い聞かせた。

そうしないと、あまりの緊張感と不安に押しつぶされそうだった。



そして30分が経過し、わたしはドキドキしながら、瑞希さんに電話をした。


「ごめん、ごめん。昨日忙しかったから。えっと、その辺に警備員さんかスタッフさんいないかな?」

わたしはぐるっとあたりを見る。

ちょうどそこにスタッフジャンバーを着た男の人を発見した。


「いました」

「じゃあ、その人に聞いて、スタッフ入り口まで来てくれる」

「はい」

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