愛の道は生きる道
こうなったら、一か八か、あれしかない。
わたしには、あの手しかないんだ。


幸い、このモデルさんは、顔立ちがくっきりしているほどくっきりしている。

だから、大丈夫・・・だと思う。


「顔を出すのは抵抗ないんですよね」

「はい。ヘアメイクさん、お任せでお願いします」


くりっくりの二重。
しっかり通った鼻筋。
小さな唇。
そして、色白ではないけれど木目の整った綺麗な肌。

にっこりと微笑んだ女の子は、バックダンサーにしておくのはもったいないほど、可愛かった。


「髪の毛、まとめてもいいですか?6つくらいの束に分けて、編みこみしようと思うんですけど。雰囲気はいつものお団子と変わらないかもしれないけど、ダンサーさんの顔立ちを引き立ててくれると思うんです。その方が」

「はい!ヘアメイクさんにやってもらうの初めてだし、よろしくお願いします」




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