愛の道は生きる道
ステージからもれてくる音を控え室で、一人聞く。


なんか、外でライブを待っているのと変わらないじゃん。

光と同じ側の人間なの?
これって・・・。

「はあ・・・」

わたしは深いため息を一つついた。



そして、椅子に座る。


焦点の合わない視線の先には、汚れたタイルの床張り。



「ヒカルぅ・・・」

誰にも聞こえないような小さな声で、そう呼んだ。



「大丈夫」

自分に言い聞かせるようにそう言って、わたしは立ち上がった。


だって、まだライブは始まってないし。
まだ光に会えるチャンスは、あるよね!


今までがんばってきたんだもん。
これっくらいのことで、落ち込んでは、いけない。
わたしの長所は「前向き」なんだ。


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