愛の道は生きる道
「はい」
「ありがとうございます」

お辞儀をしてIDカードをもらう。


・・・でも


そのカードの色は、瑞希さんが首から提げているカードとは違い・・・。

わたしと瑞希さんの立場をハッキリと色分けしている事実を目の当たりにする。




「あの、今の部屋が黒川光さんの控え室なんですか?」

わたしとしたことが、口が勝手に動いてしまったんだ。


「ははは、そんなわけないよ。あれは私の控え室」

「はあ・・・」

そうだよな。
瑞希さんと光が同じ部屋にずっといるわけないか・・・。



「黒川さんにあいさつとかしなくていいんでしょうか」

もっともらしいことを言う。


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