愛の道は生きる道
「時間でーす。お願いします」
スタッフの声に、ばたばたと控え室が空になる。

一緒について行きたくなる衝動。

皆の背中をただ見送ることしかできない自分。

蛍光灯に照らされ、光続ける部屋中に張り巡らされた鏡。


わたしは、その一つの前に立つ。



こんなにも近いところに来れたんだ。

一歩ずつ光に近づいているんだ。

だから、だから


わたしは頑張るよ。




控え室にあるステージを映し出す小さなモニターにが、一瞬にして光りだす。




―――爆音とともに
  今
  光のステージが始まった――


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