愛の道は生きる道
「今、イメージと違うな、コイツって思ったでしょ」

「へっ?!そっ、そんなことないですよ」

ギクっ。
またもや透心術!


フクちゃんは勝手に椅子に座ると、こう切り出した。

「俺、事務所からおとなしいさわやかなイメージでいくように言われてるんです。他のメンバーと被らないように。でも、ライブくらい、ヘアスタイルくらい変えたって怒られないかなーって。昨日のミーヤの頭見たら、俺もしてほしくなって」

「ありがとうございます」


フクちゃんて、こんな人だったんだね。
そうだよね。

デビュー目指して過酷な世界を生き抜いているんだもん。
あんなにおとなしくてさわやかだったら、生き抜いていけないよね。

変に納得してしまった。



「じゃあ、ダンサーさんが来るまでの間なら」

「ほんと?ヤッター」

そうゆうところは、無邪気でかわいいじゃん。


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