愛の道は生きる道
そして、運命のときはやってきたのだ。


ライブのＭＣで、なんとフクちゃんは自分でヘアスタイルの話を光に振ったのだ。

「ねえねえ、光くん。今日のこのヘアスタイルどうですか？」

「どうですかって、どうしちゃったの。それ」
光の笑いをこらえた声がする。



「でしょ、さっきもメンバー皆で、楽屋で突っ込んだばかりなんですよ」
すかさずサンライズ・リーダー本郷くんが口を出す。

「突然、あっち系に目覚めちゃったみたいで」
横からサンライズ・高丘くんも突っ込みを入れる。

「俺なんて、楽屋に女の子がいるかと思ってビビリましたよ」
大げさなサンライズ・亀島くん。



「みんな、かわいいって言ってやって」
光が会場にいるファンに声をかけると、会場がゆれるような声が返ってきた。



光が
わたしの作ったスタイルを
イジったんだ。


どんな顔して、あのスタイルを見ているんだろう。


< 99 / 247 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop