正反対恋愛【完結】
「でもそんな女の子がライバルになったら、勝つ自信ないな……」


その女の子のことを見たことはないけど、噂になるということは相当可愛いんだろう。


地味なあたしなんかじゃ、到底敵いっこない。


「佐奈はもっと自分に自信持ちなよ?この前もA組の男から告白されたんでしょ?」


確かに数日前、突然名前も知らない男の子に呼び出され告白された。


後で真理子に話すと、男の子がバスケ部のエースで女子からそこそこ人気のある人だと聞かされた。


「からかわれたんだよ」


「そんなことないって。佐奈十分可愛くなったし」


「でも銀とは何の発展もないよ……」


あたしはハァと溜め息を吐き、壇上でダラダラと長い話を続ける校長に視線を移した。


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